immedio導入を通じてPLG型グロースをさらに加速。最大で前年同月比290%の商談獲得数も記録。

株式会社ヌーラボ

株式会社ヌーラボは「“このチームで一緒に仕事できてよかった”を世界中に生み出していく。」をブランドメッセージとして掲げ、プロジェクト管理・タスク管理ツール「Backlog」、オンライン作図ツール「Cacoo」、組織の情報セキュリティ・ガバナンスを高めるための「Nulab Pass」を開発・提供しています。

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世界中で利用される「Backlog」を中心にコラボレーションツールを提供

DSC01599株式会社ヌーラボ 塩谷氏、原氏

ーまず初めに貴社事業について教えて頂けますでしょうか。

塩谷様:主に2つのプロダクトを展開しております。1つは「Backlog」というプロジェクト・タスク管理ツールです。様々な業種で利用されており13,000社以上でご利用いただいております。もう1つは「Cacoo」という同時編集が可能なオンラインホワイトボードツールを展開しており、どちらも日本だけでなく海外においても広く利用されています。また「Nulab Pass」というBacklogやCacooを利用する際のセキュリティとガバナンスを強化するツールも展開しており、SAML認証のシングルサインオンや、ツールを利用する上での監査ログ・操作ログをチェックすることができます。

ー 貴社は早い段階から海外展開もしているイメージですが、元々海外展開は視野に入れて事業展開をされてきていらっしゃったのでしょうか。

塩谷様:はい。海外展開は意識していて、早い段階からグローバルでも利用されるようなプロダクトを目指してきました。ニューヨークやオランダにある子会社にも社員がいます。また2017年頃から支払い周りも海外向けに対応するなど本格展開しています。

ー また、貴社のプロダクトの特徴としてPLG(*)型の成長をしてこられた歴史があるとお思いますが、PLG自体ももともと意識してきた戦略なのでしょうか。

原様:実はBacklog自体はPLGという言葉が流行していなかった2000年代から展開していました。Backlogというプロダクトは元々社内向けに開発したものでした。コンセプトとしては「バグのチケット管理をより楽しくできたらいいね」という発想でチームでコラボレーションをよりスムーズに、楽しくできるようにできたプロダクトです。初めは自分たちで利用して、エンジニア界隈のコミュニティを通じて伝播していき、製品化に至った流れです。

2019年ぐらいからはSLG(Sales Led Growth)を意識したビジネス組織の立ち上げが徐々に進んでいます。

ー 素敵なコンセプトですね。楽しみながらチケット管理というのは具体的にどういう体験でしょうか?

原様:私も元々エンジニアを担当していたのでよく気持ちがわかるのですが、バグの一覧が並んでいると鬱々としてしまいますよね。Backlogを利用いただくと、利用体験がポップな作りになっていて、当時は絵文字文化がなかった時代から絵文字主体のインタラクティブなコミュニケーションができるようにしてきました。例えば感謝の気持ちを相互に伝えるようなスター機能などもあり、双方向でポジティブなコミュニケーションを取りやすくなるような環境、機能にこだわって作っていました。

ー 次にお二人の役割について教えてください。

塩谷様:インバウンドマーケティングチームとしてデジタルマーケティングチームが獲得してきたリードのナーチャリング、商談創出を担当しています。またSalesforceやMarketoといったCRM周りの管理・運用も並行で担当していたり、見込み顧客に向けたメールマーケティングの企画立案・実行も行っています。

弊社は複数プロダクトを展開していますが、全てのプロダクトを担当していて、プロダクト横断でメールマーケティングの企画やインバウンドリードの対応を行っている形です。

原様:CS課に所属していてマネージャーとしてチームマネジメントを担当しています。CS課の中にインバウンド、セールス、CS、パートナーユニットとそれぞれの機能があります。チームマネジメントに加えて顧客向けのオンボーディングコンテンツ作成やオンラインウェビナーの実施などを担当しています。

限られたリソースで効率的に商談を生み出すためにimmedio検討へ

ー immedio導入前の話に遡りますが、もともとの課題感やきっかけについて教えてください。

原様:私は2019年に入社しましたが、当時はビジネスサイドのリソースが不足していて問合せやデモ依頼をいただいても十分に対応できていませんでした。私一人でハイタッチ対応することには限界があったため、極力セミナーを開催して1対nの形式でお客様をサポートし、個別で確認したい要件があれば個別ミーティングを開いて対応していました。

そこからビジネス組織の強化・拡大を行うにつれ、顧客セグメントも広がっていきセミナーではなく個別対応すべき対象を広げても良いのではと思っていたタイミングでimmedioを社内で紹介してもらいました。インサイドセールスも潤沢なリソースがあったわけではなかったので、immedioのコンセプトにも共感し、自動で個別商談が設定できる点からタイミングも良いと思って検討を開始しました。

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ー 当時、immedio検討いただいた時でリード数はどれぐらいありましたか?

原様: 資料請求やセミナーなどをベースに月200件ほどお問い合わせを頂戴していました。商談数は極力減らして毎月20件ぐらいのペースで対応していました。商談数はKPIには設定しておらず、最小限の工数で商談対応できる体制で稼働していた形です。

ー ハイタッチで対応していたお客様はどのようなセグメントだったのでしょうか。

いわゆるITツール導入に慣れてらっしゃらない伝統的な企業様ではテックタッチではなく、個別でフォローが必要なのでハイタッチ対応をさせていただいていました。ハイタッチ対応が不要なケースとしてはすでにBacklogを利用したことがあり、能動的に社内に広めてくださるユーザ様がいらっしゃる場合などです。

また弊社はJapan Backlog User Group(JBUG)というユーザーコミュニティの運営にも力を入れていまして、毎回ユーザー主体でイベントを開催しています。前回も福岡で100名規模で開催されまして、ユーザー様が自らBacklogの使い方、活用方法を発表してくださるためこの取り組みがうまくいっています。この20年間、強力なコアユーザー様に支えられて利用が広がっております。

ー 最終的にimmedioに導入を決めたポイントは何でしょうか?

フォームに入力された項目に応じてimmedioの日程調整モーダルの出し分けが柔軟にできる点です。弊社として商談設定したいお客様向けに適切なタイミングで商談を取れる点は非常に魅力的だと感じました。また全体的にimmedio社の提案、開発スピード、改善スピードがとても早く信頼の置ける会社だと思ったことも大きいです。

会社名をフォームに入力するだけで法人番号や資本金などの付加情報を取得できる機能がある点も魅力的でユーザー目線のプロダクトだと思っています。弊社としてはフォームに入力項目を1つ増やすだけでも相当議論を重ねるため、こういった裏側で付加情報を自動取得できる機能がある点は非常に助かっています。

immedio導入後、商談数が前年同月比290%の月も発生。商談獲得数と同時に顧客体験も向上

ー immedioを導入してみての成果を教えてください。

塩谷様:まず自動化することで商談の質が下がることは不安材料の1つでしたが、全くそういったことはなく、従来の仕組みで獲得していた温度感の高いお客様との商談と比べても、クオリティを維持できていたことは何よりも良かったことです。その上で、導入後の商談数が前年同月比で290%になっている月も発生しています。
今までリーチしきれていなかった、セルフサインアップ前後の検討フェーズで離脱していた、もしくは潜在的な商談ニーズを持っていたお客様にアプローチができていることは明白であり、その点の商談獲得と同時に顧客体験の向上ができていると思っています。
また面談前アンケートという機能を活用しており、商談前に事前にお客様からアンケート回答いただくことで事前準備のしやすさが格段に変わったと思っています。もはやアンケート回答がないと「この商談はアンケートなしか・・・」と提案する営業担当にとっては不可欠な機能となっており、日々のオペレーションに組み込まれています。

原様:塩谷の申したとおり、面談前アンケート機能は非常に便利です。お客様としても事前に商談への期待値や関心事項を伝えることができるのでユーザー体験自体、よりよくなっていると感じます。Backlogはホリゾンタルなプロダクトでエンジニアだけでなく、バックオフィス、営業、CSといった職種の方にもご活用いただくケースがあり、企業情報を調べるだけでは準備しきれない点がありますが、面談前アンケートでお客様から情報を回答いただくことで商談準備の時間を大幅に削減できていると思います。

ー 他に有用な機能はありますでしょうか。

塩谷様:離脱前アンケート機能も便利ですね。immedio経由で商談設定されずに離脱してしまったお客様の状況を知ることでフォローが容易になり顧客アプローチがなめらかになっている実感があります。具体的にはお電話希望の方が一定数いるということや、更新のための見積もりDLのため商談は不要というお客様など、顧客インサイトの獲得ができていることで個別相談会だけでなく、ウェブサイトの導線設計の見直しなどにも役立っています。


ー ありがとうございます。今後のプロダクトへの期待があれば教えてください。

塩谷様:私たちのチームではZapierを利用していないため、Webhook連携に対応してくださると助かります。またSFAとしてSalesforceを運用していますが、面談前アンケートや離脱前アンケート機能で取得した情報をSalesforce上のTodoやキャンペーンに紐づけて自動で転記できるようになると、転記の手間の軽減はもちろん、より効率的に顧客のインサイトを可視化して分析できるようになるため、immedioを活用できるなと思っています。

原様:ウェビナー運営に対応した機能があると嬉しいです。弊社では定期的にウェビナーを開催していますが、複数の開催日程があるウェビナーに対してこの日、この日にウェビナー参加します、と重複予約ができて、各回ごとに予約上限数を設けて設計ができると便利だなと思っています。

ー 最後に今後の展望についてお聞かせください。

原様:PLG主体で事業が成長してきて、SLGの要素をミックスして数年が経ちますが、ようやくセールス・CS基盤が整ってきたという感じです。これまでたまってきたデータが膨大なので、データ基盤を整えて分析を行い、よりお客様に価値を感じてもらえるような提案、支援を行っていきたいと思っています。今後は有償の導入支援メニューも検討しており、より深くご利用いただけるお客様に対しては手厚いサポートを行っていきたいと思っています。

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商談のとりこぼしをなくし、受注を伸ばす immedio