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「導入事例」は、事業を動かす武器になる。immedio × LayerXが語る、成果につながる事例制作のリアル

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2026年6月24日(水)、immedio本社オフィスにて、オフラインイベント「100本の事例が証明した、事業を動かす導入事例の作り方」を開催しました。
本イベントのテーマは、導入事例を単なる実績紹介で終わらせず、営業・マーケティング活動を前進させる“事業成長の武器”としてどう企画し、制作し、活用していくかー

登壇したのは、株式会社immedio カスタマーサクセス部 部長の清沢 康平さんと、株式会社LayerX バクラク事業部 マーケティング部の大友 一葉さんです。

immedioは、創業初期から導入事例を重要施策として位置づけ、2026年5月に累計100本の導入事例を公開。

Kohei Kiyosawa|3年・100本・週1本。導入事例を経営戦略に変えた話-BtoBマーケ導入事例プレイブック-

LayerXもまた、バックオフィス向けAIエージェントサービス「バクラク」シリーズの成長を支えるマーケティングコンテンツとして、導入事例やホワイトペーパー、セミナーなどを継続的に制作・活用しています。

当日は、両社が実践してきた事例制作の体制づくり、取材先の選定、営業活用、社内展開、AI活用まで、現場で積み上げてきたリアルな知見が共有されました。

導入事例は「作って終わり」ではなく、商談を前に進めるためのコンテンツ

イベント冒頭では、導入事例が持つ役割について語られました。

導入事例は、Webサイトに掲載するためだけのコンテンツではありません。見込み顧客が「自社と似た会社が、どのような課題を解決し、どのような成果を得たのか」を知るための重要な判断材料です。

特にBtoBの商談では、導入前の不安や社内説明のハードルをどう乗り越えるかが重要になります。その際、業界や課題が近い企業の事例は、営業担当者にとって商談を前に進める強力な材料になります。

清沢さんからは、導入事例が商談のリードタイム短縮に貢献していること、潜在的な課題を顕在化させるきっかけになることが紹介されました。導入企業のロゴや具体的な活用ストーリーを提示することで、商談相手が導入後のイメージを持ちやすくなり、検討を前に進めやすくなります。

継続的に事例を作るには、CSとマーケティングの連携が欠かせない

今回のセッションで印象的だったのは、事例制作を「担当者の頑張り」ではなく、組織の仕組みとして回している点です。

immedioでは、マーケティングとカスタマーサクセスが四半期ごとの目標を共有し、取材本数や公開本数を管理しています。CSは顧客との関係性をもとに取材候補を見つけ、マーケティングはどの業界・どの訴求を強化したいかを踏まえて、公開までの設計を行います。

マーケティング担当者が、プロダクト担当者やデザイナーと連携しながら、各プロダクトの訴求に合わせた事例コンテンツを制作していることが紹介されました。特にエンタープライズ企業への展開を見据える中で、写真のクオリティを重視し、プロのカメラマンを起用するなど、クリエイティブ面の品質基準も高めているとのことです。

導入事例は、顧客との信頼関係があって初めて成立するコンテンツです。そのため、取材の打診は、顧客との関係性を築いているCSや営業担当が行うことで承諾率が高まりやすいという話もありました。

また、いきなり「事例取材をお願いします」と依頼するのではなく、まずは「活用状況をヒアリングさせてください」とハードルを下げて接点を作り、反応が良い場合に事例化を提案するアプローチも紹介されました。

事例の質を高める鍵は、ターゲット選定とストーリー設計

導入事例を増やすうえで重要なのは、単に本数を追うことではありません。

セッションでは、事例化する企業を選ぶ際の基準として、業界内での知名度、特定業界における実績、新しいプロダクトや機能の活用状況などが挙げられました。営業担当が商談時に「同じ業界の事例」として紹介しやすいか、今後注力したい市場に対して説得力のあるストーリーになるかが重視されています。

複数プロダクトを利用している顧客の場合も、すべてを並列に紹介するのではなく、中心となるプロダクトを決めたうえで、最後に複数プロダクトを併用するメリットを補足する構成にするなど、読み手に伝わりやすくする工夫が共有されました。

また、今後の展望として、企業の課題解決だけでなく、導入推進者個人の苦悩や検討プロセスに焦点を当てたストーリーテリングを強化していきたいという話もありました。

導入事例は、機能や成果を説明するだけではなく、「なぜその人が導入を進めたのか」「どのような壁を乗り越えたのか」まで描くことで、読み手の共感を生みやすくなります。

読まれる事例にするために、動画・スライド・インフォグラフィックも活用

大友さんからは、事例記事内に動画やスライド資料を埋め込み、視覚的に情報を伝える工夫も紹介されました。

すべての事例で動画を制作するわけではなく、展示会での放映や、特定の事例において必要性が高い場合に限定して、取材とセットで動画を制作しているとのことです。

また、導入前後の変化や削減効果などを、写真やインフォグラフィックで分かりやすく見せる工夫も紹介されました。テキストだけでは伝わりにくい成果も、スライドや図解にすることで、読み手が直感的に理解しやすくなります。

今後は、AIを活用してテキスト中心の事例をスライド形式や視覚的なコンテンツに変換する取り組みも強化していきたいという話がありました。

営業現場で使われる事例にするための社内展開

導入事例は、公開して終わりではありません。営業やCSのメンバーが、商談の中で自分の言葉で語れる状態にして初めて、事業成果につながります。

immedioでは、新しい事例を朝会やSlackで共有したり、全事例の情報をNotebookLMに取り込み、質問に対して関連事例を探せる環境を整えたりしています。

LayerXでも、業界ごとのホワイトペーパーや、商談時に使いやすい1枚スライドを制作し、営業担当が提案資料に組み込みやすい形で事例を活用していることが紹介されました。

また、Slackでの共有に加えて、取材の裏側や営業トークのポイントを伝える「ショートラジオ」風のコンテンツを試験的に制作し、社内へのナレッジ展開にも取り組んでいます。

事例を営業現場で活かすためには、Web記事として公開するだけでなく、ホワイトペーパー、提案資料、営業トーク、社内ナレッジとして再活用できる形に展開することが重要です。

事例制作を継続するには、四半期単位で計画する

事例制作は、取材先の選定、顧客への打診、日程調整、取材、執筆、確認、公開まで、多くの工程があります。顧客との調整にも時間がかかるため、月単位ではなく四半期単位で計画を立てることが現実的だという話もありました。

immedioでは、四半期ごとにマーケティングチームで計画を立て、制作する企業を選定し、3ヶ月間で出し切るサイクルを運用しています。

また、質問項目はテンプレート化しつつ、顧客ごとに最適化するためにGeminiなどのAIも活用しているとのことです。執筆については、レビューのしやすさやスピードを重視し、社内で行う体制をとっていることも紹介されました。

まとめ:導入事例は、顧客の成功を事業成長につなげる仕組み

今回のイベントを通じて見えてきたのは、導入事例は単なるコンテンツではなく、顧客の成功を言語化し、営業・マーケティング・CSの活動に接続するための仕組みだということです。

成果につながる事例を作るには、顧客との信頼関係、CSとマーケティングの連携、営業現場で使われる形への展開、そして継続的に制作するための運用体制が欠かせません。

セッション終了後の懇親会でも、参加者同士が導入事例の企画・制作・活用について意見を交わし、各社の実践や課題について活発な情報交換が行われました。

導入事例を「作って終わり」にせず、商談で使われ、社内で語られ、次の顧客の意思決定を後押しするコンテンツに育てていくこと。

100本以上の事例制作に取り組んできたimmedioとLayerXの実践を通じて、BtoBマーケティングにおける導入事例の可能性を改めて感じる時間となりました。

ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。