株式会社ジェクトワン

初回ヒアリング獲得率が60→67%へ。担当者・顧客双方のUXを仕組みで改善

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複雑な空き家問題に、マルチカテゴリーという強みで挑む空き家解決サービス「アキサポ」

株式会社ジェクトワンは、不動産開発・売買・仲介・賃貸管理・リノベーション・空き家再生など、幅広い事業展開を行う総合不動産会社です。創業の出発点は、「その土地に合ったモノづくり」という思想にあります。マンションデベロッパー出身の代表取締役・大河幹男様が、土地の特性に関係なく画一的な開発が行われることへ疑問を持ち、「この土地に本当にマンションが必要なのか、もっとその土地に合った建物があるはずだ」という考えから会社を立ち上げました。

その理念が結実したサービスが「アキサポ」です。日本全国に増え続ける空き家を対象に、所有者様から物件を借り受けてリノベーションし再活用する「活用サービス」と、空き家をアキサポが直接買い取る「買取サービス」の2軸で運営しています。空き家は物件自体の老朽化に加え、相続の関係が複雑なケースもあり、様々な問題が複合的に絡むことも。例えば共同名義人が5〜6人いる物件では「売りたい」「売りたくない」「自分で使いたい」と意見が割れることもあります。そうした親族間の意向調整のご相談も受けながら、お客様の空き家問題を総合的に解決するサービスとして機能しています。

アキサポの特徴のひとつが、マルチカテゴリーの出口戦略に対応できる点です。その背景には、母体となるジェクトワンの存在があります。 住居・福祉施設・宿泊施設・飲食店など、あらゆる不動産カテゴリーの実績とノウハウを社内に蓄積してきたからこそ、各担当者が多角的な視点から提案できる体制が整っています。 他社が特定のカテゴリーに特化する傾向がある中、ジェクトワンの総合力を礎にアキサポはマルチカテゴリー対応を独自の強みとして磨いてきました。 「マルチカテゴリーをやりきることが弊社のケイパビリティーになるため、この方向性を磨き続けることが会社の進む道だと考えています」と渡辺様は語ります。

マーケティング部長 / アキサポ事業 CRO 渡辺智様

アキサポ事業はtoCモデルであり、Web広告を中心としたデジタルマーケティングを通じて、空き家所有者から直接物件を仕入れるビジネスモデルが事業の根幹をなします。問い合わせ獲得から初回面談・査定・売却という一連のプロセスが収益に直結する構造上、リードの取りこぼしなく確実に商談へつなぐ実行体制の構築は経営上の重要テーマです。インバウンドが全体の約9割を占めるため、問い合わせ後の初回対応品質が事業成長の重要な鍵となります。

今回の取材では、アキサポ事業のCROとしてレベニュー全体を統括する渡辺様、immedioの運用設計から施策推進を担当してきた岡本様、そして広報PRを担当する岡田様の3名にお話を伺いました。

問い合わせ急増に伴う現場の工数圧迫。SDR対応の仕組み化が課題

問い合わせが約2倍に急増し、日程調整の工数が現場を圧迫し始めた

アキサポ事業にとって、インバウンドからの問い合わせは事業の根幹を支える重要なリードです。広告施策を積極的に強化していた時期には、その影響もあり問い合わせ件数は急増しました。「広告施策の強化により、問い合わせ件数が約2倍に急増しました。我々のステークホルダーは社内(営業)にも社外(ユーザ)にもいる。双方のUX最大化が事業成長のキーであると考えていたので、適切なUX設計が急務でした。」と渡辺様は振り返ります。

当時、初回アポイントのための日程調整は電話とメールを中心に行われていました。1件のお客様に対して平均3回程度の電話対応が発生しており、担当者にとって大きな工数負担となっていました。さらに大きな課題となっていたのが、夜間・休日の問い合わせ対応です。営業時間外に入った問い合わせは基本的に翌営業日の折り返しになってしまうため、すでに意思決定が進んでいるお客様との最初の接点が翌朝以降にずれ込んでしまうという状況でした。空き家買取事業では、全件査定の提供をKPIとしているため、どの問い合わせも取りこぼすことはできません。そうした中で、時間外問い合わせへの初動が遅れるという状況は、事業成長を直接的に阻害する要因となっていました。

マネージャーの手作業振り分けが週初めに4時間発生。属人化した初動対応の限界

問い合わせ件数の増加による影響は、営業担当者層だけにとどまりませんでした。マネージャー層にとっても、担当者の振り分け業務が大きな負担となっていました。

導入前は、問い合わせ内容を確認しながら、適切な営業担当者を手作業で割り振る作業がマネージャーの手に委ねられていました。1件あたり約5分の工数が発生し、それが1日に多くの件数として積み重なると相当な時間になります。特に、週明けの月曜日は深刻でした。土日の2日間に入った問い合わせが50件以上溜まることもあり、その処理だけでマネージャーが4時間ほど費やすことも珍しくありませんでした。

週の最初の4時間が振り分け作業に充てられるという状況は、マネージャーがメンバーの育成・進捗管理・商談への同行支援など本来注力すべき業務に時間を割けないことを意味します。また、この振り分けはマネージャーの知識と経験に依存した属人的な業務であり、担当者が不在だった場合に対応が止まるリスクも抱えていました。

「電話だけでは非効率なため、事前に面談日程を確保できる仕組みを整えようという発想からツール選定が始まりました。シームレスな顧客コミュニケーションを実現するために、immedioを選定しました」と渡辺様は語ります。

問い合わせから初回面談へのつなぎ方を、個人の工数に依存した運用から仕組みへと転換することが、immedio導入に至った根本的な動機でした。

取りこぼしゼロ・ヒアリング獲得率67%へ。商談の自動差配と24時間受付が実現した商談化の底上げ

商談自動差配と24時間予約受付が、初動対応の仕組みを根本から変えた

immedio導入にあたり、ジェクトワンが最も重視したのはUXの品質でした。選定時には複数のツールを比較検討しましたが、コストパフォーマンスの面では他のツールの方が優位な部分もありました。それでもimmedioを選んだ理由は、デザインのカスタマイズ性と顧客接点としてのUI品質にありました。「不快感を与えず、簡素でもなく、過不足のないUI」という第一印象が、最終的な決め手となりました。

「実際に運用してみると、アイコンやメッセージ文言を変えるだけで予約率が変動することに気づきました。細かい出し分けテスト(ABテストのような調整)をすぐに試せる点が非常に大きな価値だと感じています」と岡本様は語ります。

マーケティング部 グロースユニット 岡本航太郎様

現在は主に3つの形で活用されています。

1つ目は、問い合わせフォームのサンクスページにおけるCTA表示と面談日程調整の自動化です。お客様が問い合わせを送信した直後のタイミングで面談予約に誘導する導線を整備したことで、担当者が不在の夜間・休日であっても予約を受け付けられるようになりました。これにより、タイムラグのないスムーズな初回対応が可能になりました。

 2つ目は、フローチャートルーターを活用した担当者の自動振り分けです。問い合わせフォームの入力項目である「空き家の所在地(都道府県、市区町村)」と「空き家活用以外のご提案可否」の2軸をもとに、対応すべき担当者を自動的に特定し、その担当者のカレンダーをお客様に表示する仕組みが構築されています。従来はマネージャーが手作業で行っていたこの振り分けが自動化されたことで、週初めに4時間を要していた作業がほぼゼロになりました。

3つ目は、日程調整URLの活用です。担当者がメールでURLを送るだけで、お客様自身が都合のよい日時を選択して予約できるため、これまで複数回にわたっていた電話やメールでのやり取りが大幅に削減されています。担当者側の工数削減だけでなく、お客様にとっても都合のよいタイミングで調整できるという点で、双方向のUX向上に寄与しています。

また、運用面でも独自の改善が進んでいます。immedioの管理画面からローデータを取得し、フォーム別の予約率(日次)や担当者別の予約件数を集計。特定の担当者への予約が偏りすぎていないかを定期的にウォッチし、偏りがあった際は営業マネージャーにアラートを出す体制が整えられており、データを起点とした継続的な運用改善が日常的に行われています。フローチャートルーターの設定変更が必要な場合はマーケ部門が対応し、担当者の出し分け(グループへの追加・除外)は営業メンバー自身がすぐに対応できるよう権限設計とレクチャーが完了しています。タイムラグを最小化するため、細かい変更は現場で即対応できる体制が整っています。

初回ヒアリング獲得率が向上し、確度の高いリードに専念。組織全体の時間の使い方が改善

immedio導入後、最初の接点である「初回ヒアリング」に関するKPIは明確に改善しました。初回ヒアリング獲得率は導入前の約60%から約67%へと向上し、1回あたりのヒアリング対応時間も平均30〜50分から約30分に短縮されています。

日程調整の工数が削減されたことで、担当者がヒアリング準備により多くの時間を充てられるようになり、初回ヒアリングでお客様の状況整理や提案の方向性まで深くすり合わせられるケースが増加しています。以前であれば次の商談フェーズへ進んでいた案件が、初回ヒアリングの段階でお客様の意思や状況を十分に把握できるようになったことで整理・完結するケースが増え、営業プロセス全体の質が底上げされている実感があると、現場の営業メンバーからも声が上がっています。

マネージャー層への効果も顕著です。週初めの担当者振り分け業務が軽減されたことで、マネージャーはメンバーの案件進捗確認や育成、コンディション把握といったマネジメント本来の業務により多くの時間を充てられるようになりました。一方、営業担当者は査定業務や販売業務など、より顧客価値に直結する業務にリソースを振り向けられるようになっています。immedioが解決したのは単なる工数の問題ではなく、組織全体の「時間の使い方」そのものでした。

マーケティング部 PRユニット マネージャー 岡田麻美様

テクノロジーと人の力を融合し、全パイプラインのUXを進化させていく

ジェクトワンは今後、インサイドセールスにおける初回ヒアリング対応の一部を外部委託する計画を進めています。組織体制が変化する中でも、immedioは問い合わせ後のスムーズな接続と商談化の最大化を実現する基盤として引き続き中核的な役割を担っていく予定です。外部委託先との連携においても、immedioで整備された自動振り分けの仕組みや予約導線が、スムーズな初動対応を支える重要なインフラとなります。

immedioの活用領域の拡張も具体的に動き出しています。現在は主に空き家の買取・活用領域で利用しているimmedioですが、今後は販売(買い取った空き家の売却)領域への展開も予定しています。物件一覧ページから問い合わせを受けて初回面談へつなぐ導線に組み込む想定で、サプライ(仕入れ)・デマンド(売却)・アセット(自社物件)という3つのパイプラインそれぞれで、人との調整が発生するすべてのポイントにimmedioを導入していく設計が始まっています。

immedioの活用をどのように広げていくかという問いに対して、渡辺様はテクノロジーと人の役割についての明確な考え方を語っています。「UXの最大化が我々の目標です。人とテクノロジーのどちらを使うかは、そのタイミングで判断すべきことだと考えています。テクノロジーのリソースはほぼ無限ですが、人のリソースは有限です。その活用方法を蓋然性を持って判断できる人材・体制を作ることが重要です。immedioには、そうした方向性に沿った技術革新を期待しており、我々は提供される機能を都度判断・採用していくことで最高のUX実現に近づいていけると考えています」と渡辺様は語ります。

人との調整・コミュニケーションが発生するすべての場面で「予約・約束事」が生まれます。その約束事が入るすべてのポイントで最良のUXを実現するために、immedioをどう活用するかの設計がすでに動き出しています。空き家問題というtoC不動産サービスが抱える複雑な課題に対して、マーケティングから初回接点、商談化に至る一連のプロセスを仕組みで支えるパートナーとして、immedioは今後もジェクトワン様とともに歩んでまいります。

株式会社ジェクトワン様ありがとうございました。

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